公益財団法人 中谷医工計測技術振興財団 公益財団法人 中谷医工計測技術振興財団

中谷財団について代表理事挨拶

「未来は育成と貢献から作られる」
For approaches in the Future

 私共の中谷医工計測技術振興財団は、昭和59年4月「財団法人 中谷電子計測技術振興財団」として発足いたしました。
 「東亞医用電子株式会社(現シスメックス株式会社)」の創業者であり、当財団の理事長でありました故中谷太郎の「未来社会において日本が強い産業基盤を確立し、大きく発展するためには電子計測技術の開発が不可欠であり、この発展に“貢献”していくことが使命である」という強い想いから財団法人 中谷電子計測技術振興財団は設立されました。
 また、設立からさまざまな事業を進め活動を広げていく中、新しい公益法人制度のもと、平成24年4月1日をもって現在の「公益財団法人 中谷医工計測技術振興財団」として新たなスタートを切ることができました。
 時期を同じくして設立者の子息である中谷正理事から大きな遺贈をいただいたことにより、当財団は日本でも有数の助成規模を誇る財団となり、人材育成から先端研究に対する助成・表彰までの活動を行っております。
 中谷医工計測技術振興財団は「表彰事業」と「助成事業」の2つの事業を柱に展開しております。また、理念実現の更なるアプローチとして「今の社会が求めること」に対し、当財団として的確に社会に貢献できるよう日々活動を行っており、社会貢献を含めたこれらの活動を相乗的に展開することで「未来を創る力」を発展させ、医工計測技術の進化によって生み出される人々の幸せを現実的なものとして構築できると考えております。

 当財団における「表彰事業」は、医工計測技術における技術開発に顕著な業績をあげた研究者に対して行っている「中谷賞」の表彰です。
 この賞は医工計測技術研究者の成果を讃え、表彰するとともに、医工計測技術の「今」を世に広く知らしめ、より一層の技術発展を加速させる目的で行っているものであります。
 また、設立以来、故中谷太郎を含む多くの人々が想いを込めながら運営して参りました「助成事業」。
 これからの未来。日本には、優れた研究者や科学者が一層必要となって参ります。その期待に応えるためには子どもの頃からの理系思考を育てるとともにグローバルなニーズを捉え、自らのネットワークによって技術を高めていく力の育成が重要です。
 そのために私共は、未来に向けての理系人材の育成環境が的確なものとなるよう、小学生から研究者まで広くアクセスを行いサイエンス環境のニーズを捉えて参りました。
 そして、医工計測技術の発展を促進させるとともに、サイエンティスト育成の大きな誘導力となれるよう、それぞれに適した助成を見極め、広く提供していくことが必要と考えております。
 また当財団は、これらの成果を社会へとフィードバックし的確な協調を行うためにも、社会が求める要請に対して柔軟に対応するための活動も進めております。
 例えばCOVID-19の発生の際には、即座に活用できる緊急助成を実施。変化する社会状況に対して、使命感を持って的確な対応を行う事ができました。
 「社会の要請(動き)」を的確に捉え、「柔軟(タイムリー)に実行する」ことは、公益財団法人の役割であり、更にさまざまに関連していく「環境の成長・発展」を促進させることに連携します。
 そして、このような連携こそが自由な創造の場につながり、新しい考えや更なる探究を生み出す糧となり、「未来を創造する力」そのものに他ならないと信じております。
 私共は医工計測技術の成長・発展を促進させるという主たる目的をもっておりますが、「人の成長無き」社会に発展はないという想いをふまえ、「良き未来への連携」の一助となれるよう、これからも財団全体で社会と人の発展に尽くして参ります。

 これからも中谷医工計測技術振興財団は、医工計測の分野をベースに人の育成、社会の発展に注力していくとともに「未来を創る力」を創造していくため、より一層社会に対して貢献していく所存でございます。
 今後とも、中谷医工計測技術振興財団に対し、皆様方のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

公益財団法人
中谷医工計測技術振興財団
代表理事

家次 恒