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事業紹介 活動Now!
2019年07月26日
三重県立桑名高等学校
【三重県立桑名高等学校】1・2年生 理数科合宿報告
7月19日~21日、桑名高校理数科1・2年の生徒合同で「理数科合宿」を実施しました。
1日目、2年生は長浜バイオ大学にて、6月の講義に引き続き黒田智先生に『自分の設計図を調べてみよう-PCRによるALDH2多型の鑑定』の講義と実験をご指導いただきました。
マイクロピペットなどを初めて使う2年生は緊張の面持ちで作業をしていましたが、電気泳動など大学の本格的な設備を使わせていただき、午前・午後にわたって普段の学校ではなかなか出来ない本格的な実験で、全員が大変熱心に取り組みました。遺伝子について深く学ぶとともに研究や実験への理解と関心がさらに高まりました。
1年生は琵琶湖博物館にて、琵琶湖の生態系などを学ぶとともに『外来魚の解剖』を行いました。
最初は少し抵抗があった生徒も、慣れてくると熱心に何を食べているか胃の中身を調べ、さらに積極的に他の臓器を調べていました。午後からは館内の展示を見て1人1人が特に興味を持った内容について、まず4人の班の中でプレゼンを行い、さらにクラス全体で各班がプレゼンを行いました。
個人によって琵琶湖の生態系、環境、歴史など様々なところに着目していました。様々な研究分野があること、意見の交換でさらに研究や実習が高まっていくこと、など多くのことを学ぶことが出来ました。
夜はホテルで1年生と2年生が合同で、この日に行った活動の報告会と交流会を行いました。
2日目は各教科の授業を行ったのち、夕方からは1・2年生合同で4~5人のチームを作り、以前科学オリンピックで出題された問題にチャレンジしました。
問題は「コーヒーフィルターでパラシュートを作る」です。枚数は自由で、糸でおもりを吊るしていかに滞空時間が長く、下へ正確に降りることが出来るかを競います。先輩がリーダーシップをとる班もあれば1年生が率先してアイデアを出し作成・実験する班もあり、どの班も非常に楽しく積極的に取り組み、創意工夫をこらしたパラシュートを作成し、1時間の作成時間があっという間に感じられました
最後に全体で各班ごとにどのような意図で工夫をしたかプレゼンを行い、滞空時間+落下地点の正確性を競うコンテストを行いました。優勝は12班の「fly flower」でした!
3日目の締めくくりは、2年生が取り組んでいる課題研究の中間発表会でした。
4~6人構成の8班に分かれここまでテーマを決めて取り組んできた研究内容をパワーポイントにまとめ、1・2年生の前で発表しました。
大人数の前での本格的な発表は初めての生徒が多く緊張の面持ちでしたが、研究の内容・パワーポイントともになかなか充実していて、力の入ったプレゼンテーションとなりました。その後1年生からや先生方から質問も多く出てそれに対応したりと、生徒たちも多くの学びや刺激を受けた発表会になりました。1年生からも鋭い質問や意見もたくさん出て、来年度自分たちが行う課題研究についての意識や見識、関心が大いに高まったのではないかと思います。
全てが最初から順調に進むわけではなく、鋭い質問に対して答えに窮する場面や、研究を進めるうえで必要な項目について指摘を受けるケースもたくさんありました。「中間発表から1月の発表会までどのように研究が進み、成果が出るかが楽しみ」という感想も多くありました。この発表会で出た内容や経験、コメント用紙で集まった疑問点・改善点などを、前向きに今後2学期以降の課題研究に還元し深めてほしいと考えています。