公益財団法人 中谷医工計測技術振興財団 公益財団法人 中谷医工計測技術振興財団

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2021年10月11日

小樽市立銭函小学校

【小樽市立銭函小学校】自然観察教室 星置川

10月7日(木)8日(金)銭函小学校5年生の川観察学習を行いました。今回は銭函小学校単独の実施です。5年生の流れる水のはたらきを学ぶ学習の発展として、地元の川を河口から上流までたどりました。

 

共同実施校の教員の間では、かねてから【小樽は川学習に適した地である】事を共通認識として持っています。海に面した都市であり河口観察が容易な事、平野部が極端に少なく山部が近いので移動に時間がかからない事などがその理由です。今までに市内の3つの河川で川観察のパッケージを検討実施してきました。今回の星置川もそのうちの1つとなります。

 

今回同行した担任教員も、今後同じ行程で川学習を実施したいと言ってくれて、また1つ、広がりができた事をうれしく感じました。

河口では、砂がたい積している様子や防災の為に直線化された様子を観察しました。子ども達は、橋の上でおよその川幅を計ったり落ち葉を流し動画を撮影したりしながら調べます。

 

中流、上流でも同じように調べました。更に上流では、V字谷や川のカーブがつくり出す景観も読み取ることができました。途中、砂防ダムも見学しました。子ども達は、土砂が満杯な様子を見て「いっぱいになったら次をつくるって、きりがないね」「他に方法はないのかな」と、考えこむ様子も見られました。最後に滝に立ち寄りました。大きく堅い岩盤の石が流れる水のはたらきにとせめぎ合って滝となっている様子に、地球の長い歴史を感じる事ができたように思います。

川を観察する目的は、川の様子、水のはたらき、防災施工に気づく等ですが、実際川に出かけると、目的を上回る気づきが生まれます。

「川が深いと落ち葉の流れるスピードが変わるんだね」

「あんなに大きなカニが住めるいい環境なんだ」(20cm超のサワガニがいたのです)

「上流は海よりすっと高いね」

「滝壺は本当に深い」

「本当に大きな石が小さくなるんだな」

河口には、この夏おそらく大陸から流れ着いたと思われる巨大な流木もありました。20mもの長さです。「どこの国から来たんだろう」「海はつながっている」

 

長引く緊急事態宣言下で遠足までもが中止になった子ども達にとって、かけがえのない素晴らしい体験となりました。