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国際学生交流プログラム助成 グローバルNow!
2024年02月26日 アドバンスト
カリフォルニア州カリフォルニア大学デービス校滞在記
University of California, Davis, Biomedical EngineeringのYamada Labにて、1月末から2か月と少しの間研究インターンをさせていただいております、早稲田大学 先進理工学部 電気・情報生命工学科 2年の桑原涼歌と申します。こちらでの生活ももうすぐ1か月となり、これまでの研究生活を報告させていただきます。
研究について
現在Yamada Labにて、ケラチンフィラメントと力誘導性に反応するタンパク質の同定をしております。その同定のために、BioIDという手法を用いて、ケラチンフィラメントに近接したタンパク質のリジン残基を非選択的にビオチン化することで、力依存的にケラチンフィラメントに結合するタンパク質をあぶり出そうとしています。BioID法には様々な種類があり、それらの機能をもつプラスミドを作って、大腸菌を利用して増やして、細胞にトランスフェクションして、培養して、免疫染色して、など1から作業をしており、非常に手間と時間がかかりますが、やっとそろそろ一連の流れを貫通できそうで、とても楽しみです。
研究生活について
私は大腸菌を使った実験スキルしかない状態でこちらに来てしまったためかなり不安だったのですが,山田先生や、他のラボメンバーが親切に教えてくださっているおかげで、なんとか実験のサイクルを回しています。
自分でも信じられないようなミスをしたり、同じことを何回も聞いてしまったりしても、ラボメンバーや先生がメモに書きながら説明してくれることがよくあり、感謝の気持ちでいっぱいです。現在のYamada Labは学部生3人、Ph.D. student1人、山田先生、私という学部生が多めのラボで、先生と生徒の距離が近く、日々雑談にあふれ、非常にアットホームな雰囲気です。
生活について
夏のRIESプログラムとは異なり単身での渡米ということで、1人ぼっちであることが心細かったため、山田先生のご紹介で、日本人の方がオーナーをされているシェアハウス(ラボから自転車で15分ほど)を選択しました。それが功を奏し、ハウスメンバーと毎日食事をしたり、おしゃべりをしたりして、それが日々のモチベーションになっています。一番古株のルームメイトが料理上手で、ステーキを焼いてくれてパーティーをしたのがとても印象的でした。彼らと共にサクラメント観光なども行くこともでき、とても楽しかったです。
また、分生学会で出会った方のご紹介でUC Davisの日本人研究者の方が毎週行われているBBQにも参加し、ポスドクの方に直接お話を聞くことで、アメリカの研究室における外部からのインターン事情を伺ったり、自分の研究興味に全く違う分野の方からのコメントなどをいただいたり、非常に刺激的です。
さらに、この前の3連休では、RIESの時のメンターさんであるAnnaがわざわざサンフランシスコまで遊びに来てくださって、一緒に旅行をしました。久しぶりに再会し、お互いに近況報告をして、なんとも言えない幸せな気持ちになりました。
また中谷医工計測技術振興財団の小川さんが片道4時間ほどかけてヨセミテ国立公園に連れて行ってくださり、日本では絶対見られないような圧倒的な自然を体験し、非常に充実した日々を送らせていただいております。
- サンフランシスコのクルーズ船にて,メンターのAnnaと
- El Capitan@ヨセミテ国立公園
これからの課題
UC Davisは日本人の方が非常に多く、自分のシェアハウスに日本人の方が多いことも相まって、日本人同士や、ラボの中などでコミュニケーションが完結しがちであることが自分の課題です。RIESプログラムと違って、研究に関するカジュアルなディスカッションに参加するにはもう少し自分からアンテナを張る必要があると強く感じたので、セミナー(1回ドタキャン事件が起こってしまいました…)やイベントの情報収集を、チェックするメディアを増やして根気強くやっていきたいです。
また、今度UCLAにあるリボザイムの進化についての研究室を見学させていただくことになり、そこの論文を読んだり、Yamada Labでの研究で生まれた疑問を解消したり、自分が興味のある論文を読んだりなど、やりたいことがたくさんできたので、優先順位をつけて、楽しんで残りの研究生活も駆け抜けたいです。
最後に
未熟な私を暖かく受け入れてくださった山田聡一郎先生とYamada Labのメンバー、遊びどちらも全力投球できるような環境を用意してくださった、小川研之様をはじめとする中谷医工計測技術振興財団の皆様、留学のサポートをしてくださったジャパンスタディツアーの林様や水内良先生をはじめとする早稲田大学 電気・情報生命工学科の先生方、そして困った時に支えあえる家族や友人に心からの感謝を申し上げます。これからも自分ができることに全力で取り組んで、実りの多い留学生活にしたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。