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国際学生交流プログラム助成 グローバルNow!
2022年03月10日 アドバンスト
ドイツ人工知能研究所・カイザースラウテルン滞在記
こんにちは、2022年の2月からドイツのKaiserslauternという町にある研究所、DFKIでAIの研究を進めております、辺見桃音です。
私の専門は材料科学であり、AIの分野は初めて触れるためドイツに来てプログラミングから始めています。留学期間の3か月でどこまで機械学習を扱えるようになるのか、どこまで研究を進めることができるのか、少し焦りもありますが優しいメンターに教えていただきながら自分のペースですすめています。
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Kaiserslauternの町
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DFKI外観
ードイツ・ヨーロッパのコロナ状況ー
ドイツでは二回のワクチン接種がないと職場に行くことやレストランに入ることもできず、常にワクチン証明書を持ち歩いていました。
薬局でワクチン接種証明となるQRコードをもらい、それをアプリに登録してからはスマホでワクチン接種の証明を見せています。
ヨーロッパは非常にワクチン接種に関して厳しく、例えば私が訪れたパリではブースター接種を行っていなかったために入れなかった施設も多くありました。ドイツが今後どうなるかわからないため、先日3回目のワクチン接種に行きました。

ー研究生活ー
DFKIの方はみんな優しく、Dengel先生や秘書の方、メンターや日本人の方が大変親切にしてくださっています。
しかしDFKIでは9割が在宅ワークをしているためなかなかコミュニティを形成しにくくなっています。私も朝は在宅、昼頃からメンターに会いに徒歩でDFKIに向かい、オープンスペースで作業をして帰るという生活をしています。
基本的に毎日メンターにしか会うことができませんが、一人ブラジル人のPhD取得中の研究生が声をかけてくださって仲良くなり、将来の話や教育の話などコーヒーマシンの前で盛り上がったり、日本人の方がたまたま声をかけてくださったりして、時々おしゃべりを楽しんでいます。
現段階では「研究」をするのに十分なスキルが足りず、まだ勉強を進めている段階のため、関連するオンラインコースを受けたり、調べたりしています。
少しずつ研究の内容に近づいていければと思っています。
ー日常生活ー
ドイツでは基本的に英語が通じることが多いです。
しかし、買い物やレストランなどではその商品が一体何なのか、googleで一つ一つ訳しながら選ばなければならない点は、アメリカよりも大変でした。また、車内放送はドイツ語のみであることが多いことや、ドイツ語を知っていたらもっと生活を楽しめるような気がしているため、少しずつドイツ語も勉強しています。
ドイツは比較的治安がよく、毎日安心して過ごせています。しかし、Kaiserslauternという町は都会から離れているため、夜は人気がほとんどなく、夜の外出時は気を付けなければなりません。
ドイツの食事はパンとハムとソーセージが本当においしいです。ドイツの外食は高いため、普段は近くのリーズナブルなスーパーの食材でドイツでの自炊を楽しんでいます。
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ボンの町で珍しいドイツ料理
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誕生日自炊夕食
ードイツの人ー
ドイツは困っていれば必ず助けてくださるやさしい方ばかりです。入国した日には電車の段差でスーツケースを動かすのに苦労していたところ、乗る時も降りる時も近くの方が手伝ってくださいました。
郵便局で英語が通じずに困っていたところ、「翻訳しましょうか?」と声をかけてくださり助かったこともありました。
この間乗ったバスでは一日乗車券を買うのに手こずっていたところ教えてくださり、そこから仲良くなって連絡先を交換することもありました。
ー休日の生活ー
第一週目の休日はKaiserslauternの市街地で観光をしました。小さく、しかし美しい教会があり、石畳の道が連なる素敵な町でした。
またこの間、ドイツに留学している先輩にSNSを通じて知り合い、パリ旅行に誘っていただきました。未だドイツの電車にも慣れておらず不安でしたが、ずっと憧れだったパリに行けて感激でした。
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サクレクール寺院
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ルーブル美術館
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凱旋門
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夜のパリ
また、先日ケルンという町へ日本人の集まりに誘っていただき、3時間電車に揺られて参加しました。途中にあるボンというベートーヴェンの生家のある町にも訪れました。音楽や国際系まで様々な分野のアクティブな日本人留学生と仲良くなり、さらに一生忘れないケルン大聖堂を観光することができました。
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ケルン大聖堂
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ケルン大聖堂集合写真
ー最後に:人との関わりー
2021年夏にアメリカ留学に行ったとき、私は「人とのつながり」が自分にとってとても大事で将来は様々な人と深くかかわっていきたい、といった内容のレポートを書きました。しかしドイツに来て、「研究室」という概念がないために友達が作りにくく、特に大学と異なり周りに同年代の人がいないためにローカルなつながりを作るのに苦労しています。
そんななかではありますが、SNSなどを通じて知り合い、旅行に出かけたり、一人でドイツでの自炊を楽しんだりしており、今回の留学では研究はもちろん、「いかにコミュニティを自分の力で広げるか」と「いかに一人で楽しむか」を大きな課題とし、一日一日を大事に過ごしていきたいと思います。