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国際学生交流プログラム助成 グローバルNow!
2018年04月13日 アドバンスト
アドバンスプログラム帰国報告会
春季休暇の約2か月、米国の大学で研究をしてきた3名が帰国し、成果を報告しました。
報告会には東京大学工学系研究科バイオエンジニアリング専攻 田畑仁教授にご参加いただきました。

松本さんが留学したカリフォルニア大学Davis校のYamadaラボでは細胞への機械的刺激が生化学的シグナルに変化する過程“メカノトランスダクション”を明らかにする研究を行っています。
松本さんはメカノトランスダクションに関与していることがわかっている細胞骨格結合タンパク質の一種であるVinculinと相互作用するタンパク質に注目して実験を行ないました。

ジョージア工科大学Takayamaラボに留学した吉武さんは好中球という白血球の1種の研究を行いました。
吉武さんは好中球が放出する網状の構造物(NETs)の人工的合成、ガン転移促進の評価をおこないました。さらにがん転移の理論的研究としてマイクロ流体力学分野にも取り組みました。
リガンド(細胞が受容し、引き付けられる化学物質)量が減少し、活性も多様であるモデルにおける人工的微小環境下での細胞運動のシミュレーションを行いました。

エール大学のCharles Schmuttenmaerラボでは、テラヘルツ波を用いた分光法に関する研究が行われています。
波多野さんはテラヘルツ時間領域分光法(terahertz time-domain spectroscopy: THz-TDS)により、ペプチドの物性を測定しました。今回は4種類のペプチドの測定を行いましたが、THz領域でのペプチドの応答は未開拓の分野で、これらのペプチドにつき得られる特定のスペクトルを明らかにしながら研究がすすめられるだろうと感じています。
田畑教授からは各学生の研究成果へのコメント、今後のサジェスチョンもいただきました。
学部生(3-4年生)であることを忘れてしまうほど興味深い研究発表で、選抜された学生の優秀さと、受け入れ研究室の高い研究ポテンシャルが相乗効果として表れていたと思うとのお言葉を頂きました。