公益財団法人 中谷医工計測技術振興財団 公益財団法人 中谷医工計測技術振興財団

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2024年03月04日2023年度 技術開発研究助成 贈呈式を実施しました

2024年2月23日、赤坂インターシティコンファレンスで「2023年度 研究助成金贈呈式」を開催し、同時にリアルタイムでのウェブ配信を行いました。

医工計測技術の広範な発展を推進し、社会および生活の向上に寄与することを目指す中谷財団では、中核事業として先導的技術開発への助成をはじめとする幅広い助成事業を行っています。

2023年度は、研究助成の対象分野を従来の「医工計測および関連技術」から「BME(Bio Medical Engineering)分野 ~生命科学と理工学の融合境界領域~」へと拡大したこともあり、合計255件の応募がありました。そのなかから、「長期大型研究助成(5年間で総額3億円)」1件をはじめ、「特別研究助成(2年間で3000万円)」2件、「開発研究助成」21件、「奨励研究助成」31件、「調査研究助成」4件を採択しました。

贈呈書授与に続いて行われた成果報告発表では、2021年度の特別研究助成に採択された慶應義塾大学の花岡健二郎教授、東京大学国際高等研究所の武田伸一郎特任助教、順天堂大学の洲崎悦生主任教授による成果報告が行われました。それぞれの興味深い研究発表に加えて、「金額もさることながら、使途の自由度が高い助成なのでとても助かりました」(花岡教授)といった言葉もいただきました。

なお、順天堂大学の洲崎主任教授は、引き続いて2023年度の長期大型研究助成にも採択されています。

記念撮影を挟んで行われたポスターによる研究発表では、中谷財団の「大学院生奨学金」を受けた奨学生も交えた情報交換会が行われました。第一線で活躍する研究者との交流に目を輝かせる奨学生たちでしたが、「君は超音波に詳しいの? じゃあ、もうちょっと突っ込んだ話をしよう」と、逆に研究者が目を輝かせるような場面もありました。

一方、新規蛍光イメージング技術での生体深部検出を目指す研究者のポスター前では、「私は病理医なのですが、スキルス系がんの検出が容易になるので、この研究は早期に実装してほしいです。ぜひ協力しましょう」といった会話も聞かれ、社会的に意義深い研究の加速度的な発展も期待できる有意義は一日となりました。