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2025年09月22日第23回 日本デジタルパソロジー・AI研究会年次総会が開催されました
9月13日~15日に第23回 日本デジタルパソロジー・AI研究会年次総会が開催されました。順天堂大学大学院医学研究科 主任教授 洲崎悦生先生が総会長を務められ、当財団の長期大型研究助成によって設立された「中谷生体空間オミクス医療解析拠点」(拠点長:洲崎悦生先生)が共催機関として参加しました。
会場は順天堂大学の格調高い7号館の講堂。参加者数が初めて300名を超える盛況ぶりとなり、本分野への関心の高まりが感じられました。国際セッションでは、米・欧・アジア・アフリカの各地域の病理学会の第一人者による講演があり、それぞれの活動、課題や展望が共有されました。その後は、空間オミクスや3D病理学など、病理診断の未来を切り拓く技術が紹介されました。
特に印象的だったのは、洲崎先生が開発された3次元組織観察技術を用いた解析映像です。複雑な解剖学的構造や散在性病変を考慮した病理診断や治療計画の可能性が示されました。臨床応用に向けて、更に開発と最適化を進められているとのことです。続いて行われた「順天堂⼤学⼤学院医学研究科 中谷生体空間オミクス医療解析拠点協賛セッション」における基調講演では、非破壊・スライドフリーの3D病理学手法が紹介され、その革新性に感銘を受けました。
この他、口頭発表・ポスター発表・企業展示・情報交換会などが企画され、国内外の参加者同士の交流が深まりました。
最終日は、病理診断センターの見学ツアーや、病理診断医を主人公にしたコミックの原作者を招いての特別セッションも行われ、参加者がリラックスして楽しめるプログラム構成でした。次回の年次総会は長崎大学で開催される予定です。