公益財団法人 中谷医工計測技術振興財団 公益財団法人 中谷医工計測技術振興財団

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2024年02月28日第16回 中谷賞授賞式を執り行いました

2024年2月22日、マンダリンオリエンタル東京で「第16回中谷賞授賞式」を行いました。

中谷財団では、医工計測技術分野における技術開発の飛躍的な発展を期し、中谷賞(大賞・奨励賞)を設けて、優れた業績をあげている研究者または独創的な研究をしている研究者を表彰しています。

第16回目となる2023年度の中谷賞では、理化学研究所 生命機能科学研究センター 細胞極性統御研究チーム チームリーダーの岡田康志氏が大賞(賞金1000万円)を、九州大学大学院医学研究院教授の今井猛氏と理化学研究所主任研究員の渡邉力也氏が奨励賞(賞金300万円)を受賞しました。

表彰状およびメダルの授与式に続いて行われたのは、受賞者による講演です。

細胞内の微小構造を生きたまま観察できる「超解像ライブセルイメージング」を実現した岡田氏の講演では、ゴルジ体からゴルジ小胞が生成される様子やミトコンドリアが動く様子の動画などを用いた興味深いお話を聞かせていただきました。

(岡田先生のご講演の様子は、こちらからご視聴いただけます)

今井氏は、独自に開発した組織透明化技術と多色蛍光イメージング技術で、個々の神経細胞の突起まで識別できるようになった神経回路解析の研究成果を紹介。渡邉氏には、病原体遺伝子を1分子レベルで識別・定量することにより開発した、抗原検査法(迅速・簡便)とPCR法(高感度・高精度)の特長を併せ持つ感染症検査法について紹介していただきました。

受賞に関して、岡田氏は「中学と高校は神戸の学校に通っていましたから、神戸にゆかりのある財団さんから賞をいただいたということは、たいへんうれしく、感慨深い思いです」と感想を聞かせてくれました。

また、受賞者の方々からは、異口同音にさらなる研究の進展を期する言葉をいただき、医工計測技術分野における今後の技術開発の発展を期待させる授賞式となりました。