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2026年03月13日第18回 中谷賞の授賞式を行いました
2026年2月27日、マンダリンオリエンタル東京で第18回中谷賞の授賞式を行いました。
中谷財団では、医工計測技術分野における技術開発の飛躍的な発展を期して中谷賞(大賞・奨励賞)を設け、顕著な業績をあげた研究者を表彰しています。

18回目となる今年度は、大賞に東京大学 大学院工学系研究科 教授 山東 信介氏、奨励賞は、東北大学 大学院理学研究科化学専攻 准教授 佐藤 雄介氏、ならびに東京科学大学 物質理工学院 准教授 相良 剛光氏が受賞されました。
授賞式では矢冨裕理事長から表彰状が、また前回の中谷賞大賞受賞者である瀬藤光利先生に登壇していただきプレゼンターとして表彰を行いました。残念ながら大賞の山東先生はどうしても外せない所要から当日は欠席でしたが、「今回の受賞を励みとしてより一層研究に邁進したいです」と映像を通じて、意気込みを表明してくださいました。


続いて行われた受賞者特別講演では、山東先生が生体内で起きる代謝のリアルタイム測定を可能にすべく、MRIの検出感度などを飛躍的に高める分子プローブ(測定物質)群を創出した研究についてビデオ出演で講演されました。質疑応答には山東研究室の谷田部助教が会場からの質問に的確に応えられていました。
また、佐藤先生には、あらゆる種類のエクソソーム(細胞外小胞)やウイルスを普遍的に解析することができる分子プローブ技術の確立について、相良先生には、細胞が1分子レベルで生み出すpN(ピコニュートン)オーダーの力を可視化する技術の開発についてご講演いただきました。

いずれも、医学や化学だけではなく、工学や物理学、量子技術などに跨る学際的な研究であり、中谷賞創設の趣旨のとおり、医工計測技術の発展によって生命現象の解明や疾患の早期診断、新たな治療法の確立など、学術的発展と社会課題の解決に大きく寄与することが期待される研究成果でした。
18回目となり、歴史ある学術賞となった中谷賞が、今後とも医療や生命科学の発展に欠かせない医工計測技術の研究開発の進展に資することを期待するとともに、受賞された先生方が今後もさらにご活躍されることを心より祈念しております。

なお、長年中谷賞の審査委員長としてご尽力いただいた梶谷文彦先生が2025年11月に急逝されました。哀悼の意を表するとともに、当財団への長きにわたる御貢献に改めて感謝いたします。