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2024年12月12日科学教育プレスセミナーをハイブリッド形式(リアル/オンライン)で開催しました。

2024年10月16日(水)、昨年に引き続いて、東京ミッドタウン八重洲カンファレンスで「科学教育に関するプレスセミナー」をハイブリッド形式で開催しました。

 

今年は「生成AIを教育にどう生かし、取り組むのか ~『未来の教室』はどう変化する? 生成AIと学校教育~」をテーマとしてパネルディスカッションを行いました。

コーディネーターは、伊藤真之・神戸大学大学院人間発達環境学研究科教授にお願いしました。「ノーベル賞でAI関連の受賞が続いたこともあって、今年はAIの節目の年になったと思います」とおっしゃるようにAIへの注目度は極めて高く、会場は取材に来られたメディアの方々でほぼ満席となりました。

オンライン受講でも、教育委員会など教育関係者や、現在、財団が助成している全国の学校の先生方など、約40名が視聴されました。

パネルディスカッションでは、教育現場で実際に生成AIを活用している真木大輔・愛媛大学教育学部附属中学校教諭や、「AI活用人材育成プログラム」を推進している巳波弘佳・関西学院大学副学長・情報化推進機構 機構長、AI活用を含む教員研修の経験が豊富な山口晃弘・東京農業大学 教職・学術情報課程教授が、それぞれの観点から「生成AIと教育」についての報告・意見交換を行いました。

そのなかで、「実験の進め方など、課題研究で教員が行っていた研究サポートを生成AIで代替することも行っています」(真木教諭)といったAI活用の広がりのほか、「個別の学習履歴を踏まえて生成する『AIドリル』では、『苦手なことばかり聞いてくる』と拒否反応を示す子もいるようで、サポートが必要です」(山口教授)といった課題も指摘されました。

話題は、AIが事実ではない情報を生成する「ハルシネーション」の問題や、AIから望ましい回答を得るために問いを最適化するスキル「プロンプトエンジニアリング」などにも及び、「問題の解き方を教えるのではなく、学習指導の全体設計やファシリテーションなど、教員に求められるものは激変していくでしょう」(巳波副学長)といった展望も示していただきました。

 

ディスカッション終了後の質疑応答では、会場からはもちろん、オンラインで視聴された方々からも多くの質問があり、改めて教育における生成AI活用への関心の高さがうかがえました。

中谷財団では、今後も関心の高いテーマを取り上げ、定期的に「科学教育に関するセミナー」を開催していきたいと思います。

今回のセミナーの様子は、こちらから視聴していただくことができます。(お申し込みが必要です)

2024年10月 中谷財団 科学教育振興助成 科学教育オンラインセミナー 視聴募集 – Google フォーム