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2023年12月29日「2023年度 科学教育振興助成 成果発表会」を開催しました

2023年12月23日~24日、東京工科大学 蒲田キャンパスで「2023年度 科学教育振興助成 成果発表会」を開催しました。

7年目となった今年は、過去最多となる112校のべ650人以上が参加。今年度の科学教育振興助成の対象となっている学校の児童・生徒たちが、年齢や校種が異なる参加者や来賓の先生方に日頃の研究活動の成果や活動状況を発表してくれました。

初日(23日)は参加を希望した24校による今年度から正式プログラムにした口頭発表会を実施。会場では200名以上が聴講されたほか、オンラインでの配信も行いました。

発表をする生徒たちは緊張した表情がみられたものの、みんな日頃の研究活動で得た成果をしっかりと説明してくれました。また、会場や講評の先生がたからの鋭い質疑にもきちんと対応する姿からは、何度もくり返して想定問答を検討してきたことが伝わってきました。

口頭発表終了後は、「中谷財団 国際学生交流プログラムRIES(Research & International Experiences for Students)」を利用して短期留学し、欧米大学のラボで研究体験をしてきた大学生、大学院生と生徒さんたちが歓談する「サイエンスカフェ」を開きました。

初めての試みだったこともあって最初はややぎこちない雰囲気もありましたが、すぐにお互いの距離は縮まっていき、日本と欧米の研究環境の相違など興味ある話題についての質問が飛び交うなか、あっという間に終了時間を迎えました。

2日目(24日)は112校の445名が一堂に会してのポスター発表の日。

開会式に続いて、日本経済新聞社編集委員の吉川和輝先生による「生成系AIとどうつきあうか」と題した特別講演を行っていただきました。これからの世の中を大きく変えていくAIの最新情報を交えたお話であるだけにみんなの関心も高く、時間の都合で会場からのすべてに答えていただくことができなくなるほど多くの質問がありました。

ポスター発表では、コロナ禍も収まり過去最高の参加校による活気あふれる発表が行われました。

小学生の発表者が大学教授や他校の先生方の前でも臆することなく発表し、質問にもしっかりと答える姿は、すでに成果発表会ではおなじみの光景となっています。

このほか、「マイクロプラスチックの海洋汚染」や「外来種の分布」といった研究テーマが近い学校同士や、「PCR法によるDNA増幅」「分光光度計を用いた濃度測定」など同じ研究手法を用いている学校同士では、お互いの失敗例などを話し合って共感したり、実験時の工夫を参考にし合ったりすることで大いに盛り上がっていました。

また、生徒だけでなく引率の先生方同士が交流を深める姿が会場のあちこちで見られました。なかには「うちの学校にはもっと高倍率の顕微鏡があるから、撮影してお送りしましょうか」という提案を受けて、その場で研究用のサンプルを交換している学校もありました。

閉会式では、神戸大学名誉教授・蛯名邦禎先生からのご講評に続いて、来賓の先生方が選ばれた「日経サイエンス賞」「来賓特別賞」「奨励賞(ポスター発表の部/口頭発表の部)」各賞の表彰を行って閉会となりました。

この2日間で得られた経験や交流を通して受けた刺激は、その後の研究活動だけではなく、児童・生徒さんたちが将来を描いていくうえでのきっかけやヒントとして、それぞれに持ち帰っていただくことができたのではないかと考えています。これからも工夫を重ねて、参加の皆様に喜ばれる成果発表会にしていきたいと思います。

最後に会場をご提供いただきました東京工科大学の皆様はじめ、関係者の皆様に御礼申し上げます。

<各賞受賞校一覧>

・来賓特別賞・・・・・・山形県立加茂水産高等学校

・日経サイエンス賞・・・・東京都立国分寺高等学校

         ・・・・三重大学教育学部附属小学校

・奨励賞(口頭発表の部)

         ・・・・秋田県立秋田高等学校

         ・・・・学校法人星槎 星槎高等学校

・奨励賞(ポスター発表の部)

         ・・・・湖南市立三雲小学校

         ・・・・東松山市立桜山小学校

         ・・・・米子工業高等専門学校Bチーム